「以心伝心」
なんだか、とってもいい響きですよね。
ところで、この言葉の意味を
ちゃんと知っていますか?
一般的には
「文字や言葉を使わなくても、
お互いの心と心で通じ合うこと 」
という意味で通じるのですが
元来の意味は、違うのですが。
以心伝心とは、元々禅宗の言葉で
「言葉や文字で表されない仏法の神髄を、
師から弟子の心に伝えること」
を意味しました。
現代に置き換えると
例えば上司から部下に
何かを支持する場合
「心を込めないで」伝えるのと
「心を込めて」伝えるのでは
結果に大きな差が生まれます。
つまり、伝達とは
言葉の力を借りて
心を伝える行為です。
心で伝え続けるからこそ
相手はやがて、言葉がなくても
心を理解してくれるようになってきます。
本当に以心伝心の仲になりたければ
この心の交流を
何度も何度も繰り返すべきです。
これをなしに
「あいつは、何度言っても
わかってくれない」
と嘆いている方は、非常に多い。
分かってくれないのではなく
伝わってないだけなのに。
よく自己啓発などのセミナーでは
「プレゼンの語源は、プレゼント」
という言葉を耳にします。
その氣の持ち方は
決して誤りではないのですが
それだと、相手が聞いてくれないと
「なんだよ、せっかく贈っているのに
ちゃんと聞けよ!」
という氣持ちが芽生えてしまいます。
そこがもう、間違っているのです。
実は、あなたが贈っているのではなく
あなたは既に、贈られているのです。
どういう事かと言うと
相手はあなたの話を聞くために
自分の時間を割いてくれているのです。
時間とは、その人の命です。
その命を削ってくれているのですから
例え上司と部下と言う立場であっても
「話を聞いてくれて、ありがとう」
という氣持ちにならなければなりません。
ここができる人が、非常に少ない。
だからこそ、この氣持ちに立てる人が
器の大きな人になれて
人望を手にすることができるのです。
そして人望があれば、相手は自ずと、
「この人の氣持ちを理解したい」
と思うようになり、
「伝える」のではなく
「伝わる」ように
なってくるんですよ(^_-)-☆